「草もの盆栽」の愛好グループ「西運寺草遊会」の作品カレンダーです。短歌と山野草のちょっといいお話、11月は・・・
《入日色と歌われている櫨(はぜ)の木》
サトウハチローの『小さい秋見つけた』の三番に櫨が出てきます。
“昔の昔の 風見の鳥の ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ はぜの葉あかくて 入日色”
病床にあったハチローは、窓から見える櫨の葉を見て“自宅の庭の櫨の木も入り日に赤く染まっているだろうなぁ”と想像して書いた歌詞だそうです。
秋過ぎて 来る冬を待つ ひとり居の 齢(よわい)の母の 小さき後ろ背
[見どころ]
昔、当然のように見られた日本の風景を再現するのが草もの盆栽。身近な山野草の風景から自然の良さを再認識してもらえたら幸いです。