愛知県犬山市の木曽川沿いの桜並木の遊歩道で、ものづくりのマーケットやワークショップ、フリーマーケット、オーガニックフードや飲み物などを提供するカフェによって地域の住民や観光客が交流できるイベントの企画、ディレクションをおこなった。
桜並木の花見茶屋 犬山えこみち
2008年3月22日(土)-4月6日(日)16日間
10:00-16:00
犬山市内木曽川遊歩道
主催:桜並木のオープンカフェ実行委員会、犬山市、犬山市観光協会
企画・ディレクション:石井晴雄
趣旨:環境問題は文化の問題です
古来より日本人は桜の開花を春の訪れの印として尊んできました。桜の語源はサ=神、クラ=来る、との説があり、冬の間、山に帰っていた豊穣の神が郷へ降り てくる印として桜の花を咲かせるのだ言われています。そのような桜の花の季節に、春の訪れを祝うイベントを行うことは心浮き立つことです。
近年、地球温暖化などの環境問題は大きな関心事になりつつあります。しかし環境問題は、現在の地球上に存在する様々な問題の一つの反映にすぎません。石油 エネルギーと科学技術文明によって経済や工業、物流は発達し、より早く、よりたくさん、より上にといった価値観が効率化、スピード化、グローバル化を促進 し、その結果が様々な競争や格差、戦争、不平等、阻害そして公害や地球温暖化となって現れています。つまりより早く、よりたくさん、より上にといった人間 自身の意識が、地球環境の問題の根本にあると言ってよいでしょう。
現在、あらゆるものが巨大化しブラックボックス化した結果、人間同士の「顔の見える関係」は失われ、食や住の安全を脅かす問題が多発しています。またモー タリゼーションの発達によって地域のコミュニティーは寸断され、マスメディアとマスプロダクト、グローバリゼーションによって人々の価値観や生活様式、そ して地域の文化は画一化され、自由さと多様性を失ってしまいました。その結果人々は自分たちの地域や伝統、文化に対する誇りを失い、人や土地とのつながり を失い、そして自分自身への自信を失い、自分たちの土地や地域、伝統、自然、人とのつながりを省みなくなったことが、自然破壊や文化の破壊を招き、環境問 題などの様々な問題として露呈しているのではないでしょうか?環境の問題は人間の意識の問題であり、文化の問題なのだと思います。だからまず自分たちの地 域の伝統や文化、土地、自然、人とのつながりやをもう一度見直し、それらを回復することが、結果として環境問題や様々な問題の解決へとつながるのではない でしょうか。
人間が2本の足を使って歩くとき、そこには競争も格差も存在しません。そして美しい自然に囲まれ、おいしいものを食べ、人と語らうとき、心と体は自然に オープンになります。そこが自分たちの土地や地域、伝統や文化、自然、人とのつながりを見直す原点になると思います。犬山という伝統文化と豊かな水の恵み と自然環境に恵まれた街から、そんな新しい流れが生まれれば幸いです。
キーワード
1、環境
・オーガニックフードや飲み物などを提供するなど、心と体にやさしいゆったりとした空間、時間を提供する
・ゴミはださない(使い捨てのトレイや紙、割り箸などは極力使わない)など環境に配慮する
2、地域社会、住民の交流、市民参加
・地域や近県の住民と出店者が様々な体験の共有、情報交換、人との交流、経済的な交流を活性化する
・同じ生活者の目線に立った、手作り感のある内容
3、景観との調和
・華美な設置物や音響、騒音を排除し、桜の花と犬山城、木曽川などの自然と文化遺産と景観を阻害しない
・主役は桜の花や犬山城、川であり、なによりも人である=消去法デザイン
4、ユニバーサルデザイン
・お年寄りから子ども、乳児まで幅広い年齢層と性別、社会的バックグラウンドの違う人々が、共存、交流し、安心してすごせる空間をつくる
6、一貫性と多様性
・多種多様な出店形態の中でもデザインとテーマの一貫性と多様性、自由さを両立させる
店舗内容
本企画のメインテーマである環境を重視したオーガニックな食べ物や飲み物などを提供する出店を希望しました。またマッサージやアロマなどリラクセーション をテーマにした出店、そして地域社会、住民の交流をテーマに、地域の特産品、名物、地域で採れた野菜、果物、手作りのクラフト、手工芸品などの販売を奨励 しました。また遊びやコミュニケーション、ワークショップなどの体験の提供、情報交換、人との交流を活性化する内容を歓迎しました。
えこみちカフェ
パラレル食堂
樋口 仁、松山奈津子のフードユニット、パラレル食堂は、お餅つきで参加。樋口さんが「えこみちマン」に変身してお餅をつき始めると通行中の皆さんの輪が できて、楽しくお餅をつきました。メニューは草餅にアンコとうぐいすきな粉、醤油に海苔。それを木のお皿や竹の皮にのせて食べていただきました
おまめ商店(布ナプキン、染め物)
カードリーディング樹鈴☆きりん☆
カードを通して天使や女神などからの メッセージお伝えします。 自分の中にあるキラキラをみつけましょ。 そんなお手伝いします。
ATELIER705
てづくりクッキーとキモーブ。
keito(ケイト)?くらしてづくりぬくもり屋?
暮らしの手作り雑貨 、布ナプキン、みつろう(キャンドル・クリーム)や手作りのハーブティーでくつろぎの空間を演出してくれました。
ヒーリングスペース さくら
九星氣学占い angie (開運グッズ販売、おみくじなど)
九星氣学とは 中国4000年の統計学による、氣を9つに分類する学問。 生年月日より、個人の氣の流れを読み取り人生の地図をつくります。
OSHOカードしのぶちゃん
ネパールの手作り小物(子供たちへの支援活動)
のろ屋
フリーマーケットやヘアアクセサリー・エコバッグ・マイ箸袋 、エコバッグなどの小物をその場で手作り販売しました。
ビーンズ
シュタイナー関連の手仕事品 、シュタイナー手仕事ワークショップ
ペレットストーブ
森林の間伐材などを利用できる今話題のペレットストーブをお茶を沸かすために使いました。
まぁむキッチン
マクロビ弁当とマクロビスィーツ、やさしくて深い味わいでした。
古材家具工房わだひろや
古材家具、古家具、古道具、小物、中古カメラなど。カフェのスペースも和田さんのところから小学校の机や椅子でつくりました。
http://homepage3.nifty.com/kozaikagu
handmade zakka 映(手作り石鹸)
家具工房 栗原
笛(実演つき)、つみき、カッティングボードなどの小物 販売。手作りの笛はやわらかいとてもよい音色でした。
注文の多い写真店(針穴写真撮影)
花見に来た人たちのポートレイトをポラロイドを使ってピンホールで撮影する。 (ハッセルのボディを利用した、ピンホール撮影) 日光を利用して、ゆっくりと撮影するピンホール写真で、デジカメとは異なった、スローな写真撮影を体験。
旅人の店
手作りポストカード、手作り旅の本、似顔絵
西村自然農園(手作りの加工食品)
おみくじ屋さん
子どもたちの手作りおみくじ屋さん
ヒーリングサロン INIPI(イニピー)
身体と脳を癒すセリブラルセラピー (インディアンヘッドマッサージ) 。服を着たまま 椅子にかけてできます。 インドの伝承医学アーユルベーダにもとづき確立されたもので、 感情、身体、精神のすべてに作用します。 神経系全体を沈静および強化し、 真のリラクゼーションに導くヒーリングシステムです。 頭脳疲労、精神疲労による心身不調の改善とともに 安らぎと幸福感とリラクゼーションが得られます。 背中、肩、腕、首を揉み解し、頭、顔、、耳と やさしくほぐしてゆきます。 首と頭にアロマのエッセンシャルオイルを少量だけ使用し その効能と合わせ効果を高めてゆきます。 ほとんどの方が眠ってしまい、短時間で質の高い睡眠が得られます。呼吸法を取り入れていますので、 起きている間は瞑想状態になり深い癒しがもたらされます。
自転車発電
自転車発電でレコードプレーヤーを鳴らしたり、綿菓子を作りました。綿菓子は5分くらいこぎ続けないとできないのでみんなで交代でつくりました。お父さんが子どものために一生懸命自転車をこいだりして、とてもほほえましい光景でした。
小木曽さん(おぎやん)
飛び入りで古楽器の演奏や子どものワークショップなど、すてきなパアフォーマンスをしてくれました。
犬山えこみちフライヤー、電車中吊り広告
愛知県犬山市の木曽川沿いの桜並木の遊歩道で、様々なものづくりのマーケット、様々なワークショップやフリーマーケット、オーガニックフードや飲み物などを提供するカフェによって地域の住民や観光客が交流できるイベントのフライヤーと電車の中吊り広告のデザインディレクションをおこなった。
クライアント :犬山市観光協会
ディレクション :石井晴雄
デザイン :小山奈緒子
イラストレーション :宮崎知恵(愛知県立芸術大学美術学部デザイン専攻メディア領域3年)
犬山木曽川沿いでおこなわれたイベントのチラシをつくりました。